南九州最大の秋祭り「おはら祭」が11月2日・3日、鹿児島市・天文館を中心に行われた。色とりどりのハッピや衣装などをまとった約2万5000人(前夜祭、本祭延べ)の踊り手が踊りを披露し、25万人の人出でにぎわった。
「花は霧島、たばこは国分」の歌い出しで知られる民謡「おはら節」に合わせて踊り手たちが繁華街を練り歩く「おはら祭」は、戦後の復興を目指し1949(昭和24)年に始まった鹿児島を代表する秋祭り。
2日の夜まつり(前夜祭)が「おごじょ太鼓」で幕を開け、全員で踊る「総踊り」が約1時間半行われた。3日は秋晴れの空のもと、汗ばむほどの陽気と桜島の降灰の中、本まつりが行われ、「総踊り」を中心に、アップテンポのダンス「オハラ21」、「パレード&マーチング」、「You遊広場」(みなと大通り公園)など、さまざまなイベントも行われた。
60回記念となった今回は、東京ディズニーリゾート・スペシャルパレードも行われ、一大イベントに華を添えた。3日午後には鹿児島の市役所前出発後、約30分間にわたり、「ミッキー、ミニーに一目会いたい」と沿道に詰めかけた大勢の鹿児島市民の歓声と拍手に、ディズニーのキャラクターたちは大きく手を振り応えた。
「おはら祭」では企業や町内会が「連」と呼ばれるグループを作って参加する。今年は県内216の団体が参加した。踊り連は電車通りの高見馬場~桟橋通り約1.5キロに広がり、おはら節や鹿児島ハンヤ節を踊った。職場の仲間たちと初めて参加したという岡村祐輔さん(会社員)は「みんなで一緒に踊ると楽しい。鹿児島人として自覚ができた」と話していた。