かごっまふるさと屋台村(鹿児島市中央町6)で、現在展示されている西郷さんの砂像が話題となっている。
太い眉と大きな目と鼻の特徴はそのままに、写真や石像などで見かける厳格な顔つきとは違い、村内に飾られた桜をのんびりと眺めているような、優しくも寂しげな表情を見せる西郷さん。半身像で、胸元には島津家の家紋が2つ刻まれている。
砂像は、ゴールデンウィークに南さつま市で開催される「吹上浜砂の祭典」を多くの人に知ってもらおうと同市と共同で企画。日本砂像連盟の中村築さんを招いて製作した。
「何を創るか悩んだが、鹿児島と言えばやっぱり西郷さん。せっかくなら自分たちでも砂像の製作をしてみようということになった」と村長の吉田英雄さん。屋台村全26店舗のスタッフが参加して「西郷さん」と鹿児島に古くから伝わる「田の神さあ」の砂像をそれぞれ制作。2時間ほどかけて個性豊かな顔立ちの砂像が誕生し、各店に飾られた。
かごっまふるさと屋台村は4月26日に2周年を迎える。年間40万人が来店し、オープン当初3割だった県外客は今では半数に。現在は「春祭り」を開催中でスタンプラリーなどを行っている。
吉田さんは「屋台村はスタッフとお客さまの距離が近く、店をハシゴすることも気軽にできる。旅行客が鹿児島のおすすめスポットを知るための窓口としての役割も担っていきたい」と話す。
展示は4月20日まで。