鹿児島の任意NPO「マチトビラ」(鹿児島市永吉町、TEL 090-4298-7276)が6月25日、県民交流センター(山下町)で大学生や若者向けイベント「インターンシップフェア」を開催する。
マチトビラは代表の末吉剛土さんを中心に3人のスタッフで、今年4月1日に設立。末吉さんは実家の美容室があることもあり、幼いころから鹿児島の中心街・天文館を庭代わりに過ごしてきた。高校卒業後、立命館大学に進学し、中古本販売や環境商品の開発・販売、フリーマガジン「サステコ」創刊などの学生ベンチャービジネスを立ち上げる中、ソーシャル分野への関心を高めていった。
大学卒業後はリクルートに入社。結婚情報誌の広告営業として沖縄での結婚式の促進に取り組み、地域ブランディングの重要性を感じた。そのころ、「天文館がどんどん元気が無くなっている」ことにも危機感を覚えていた。リクルート退社後、帰鹿し、「ネイチャリング・プロジェクト」(東千石町)に参画。鹿児島を元気にしようと「ETIC.」(東京都渋谷区)などと連携し、昨年4月から実践型のインターンシップ事業に取り組んできた。
インターンシップでは、最短でも1カ月、長期では半年にわたり、実際に責任が伴うプロジェクトを担当する。受け入れ先は鹿児島に新しい価値を提供しようと活動しているNPOや中小企業が中心。過去には、鹿児島国際大学の4年生が「エコ・リンク・アソシエーション」(南さつま市)のインターンとして、アートを活用した限界集落の活性化をテーマにしたプロジェクトを担当した。
同イベントでは、実際の受け入れ企業や団体がブースを出展し、参加者と直接やり取りを行いながら、「相互のより深い交流」を図る。ブレスト(大黒町)やアース・ハーバー(枕崎市)、ビゴップ(阿久根市)など10社以上が参加を予定。熊本で同様のインターンシップ事業を展開する「ディカーナ」(熊本県熊本市)も参加する。
末吉さんは「鹿児島にも魅力的な志や事業を展開している大人がいること発信したい。実際にその人の下で働く機会を提供することで、鹿児島に魅力的な若者や仕事を増やしたい」と意気込む。
開催時間は13時~18時。定員は50人。要事前予約。