鹿児島県立博物館(鹿児島市城山町)で9月30日より、身近に生息する野生動物などを紹介する企画展「蔵出し博物館 人里の鳥獣」が開催されている。
同館では収蔵庫に保管されている約15万点の収蔵品の中から、テーマに沿った標本や剥製を選び展示する企画を約2カ月ごとに行っており、今回は鹿児島県内の人里近くで暮らす野生動物を101種105点展示する。野生のタヌキ・イタチ・アナグマなど、一瞬見ただけでは見分けがつかないような生物を並べ、見比べて特徴や違いなどを知ってもらえるよう工夫している。
人間にとって身近な生物である家畜やペットの剥製のほか、世界にわずか4000羽弱しか生息していない絶滅危惧種「クロツラヘラサギ」や国指定天然記念物の「アマミノクロウサギ」、「トクノシマトゲネズミ」などの珍しい生物の剥製も間近に見ることができる。
同館の学芸主事・池俊人さんは「鹿児島県はアマミノクロウサギのような天然記念物をはじめとする、多種多様な生物が生息している全国的に見ても珍しい地域。今回は身近な生物がメインだが、いろいろな発見があると思う。県民の皆さんの財産なので多くの方に見てほしい」と話す。
関連イベントとして10月14日、オリジナル缶バッジを進呈するスタンプラリーを実施。同日午後からは中高生ボランティアが同館を運営するイベントも行われ、受付や展示解説などを中高生が務める。11月5日にはミュージアムトークを予定する(14時~)。
開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜(祝日の場合は翌日)、10月11日休館。入館無料。11月26日まで。