身の周りで働く大人の姿をテーマに、全国から7650点の作品が集まった写真コンテスト「はたらくすがた」で、鹿児島市立鹿児島玉龍高校2年の中村日和さんが高校生の部の準グランプリを、鹿児島純心女子高校3年の小田みなみさんが佳作をそれぞれ受賞した。
子どもたちに働くことの素晴らしさや大切さを考えてもらうことを目的とし、小学生から高校生までを対象に行われた同コンテスト。中村さんの目には「子どもたちに説明しながら大きな魚をさばく姿はとても力強く、生き生きとした表情をしている。正月休みもない家の仕事を何十年も続けている大叔母はまさにはたらく人」と映った。
年に一度大みそかに集まった親戚のため、タイトルにもなった「力強い手」でブリをさばく大叔母をモチーフにした作品は準グランプリを受賞。「とてもびっくりしたが、だんだんと実感が湧いてきた。このような賞をいただけて、自分の写真のメッセージが伝わったとすればとてもうれしい。これからもたくさんの写真を撮っていきたい」と中村さん。
高校生の部では小田みなみさんも佳作を受賞。今年沖縄で行われた、第1回全九州高校総合文化祭へ参加した際に撮影したという作品「お魚食べるかい?」について、「沖縄独特の、市場の庶民的な雰囲気が撮れたと思う。慣れた包丁さばきで、いかにも人々の暮らしを長年支えてきたという感じがした。先生が隣でインタビューしてくださったので、自然な表情を撮ることができた」と話す。
同コンテストは人材サービス事業に携わるアイデム(東京都新宿区)が2005年から社会貢献の一環として実施。13回目となった今年度は、NPO法人「キッズデザイン協議会」が子ども関連の優れたコンテンツなどを顕彰する「第11回キッズデザイン賞」にも選ばれている。