鹿児島の島津家別邸「仙巌園」(鹿児島市吉野町)で現在、「ドリフターズ」原画展を行っている。2017(平成29)年と昨年に続く3回目。今年は戦国武将・島津豊久の生誕450年を記念しての開催となった。
「ドリフターズ」(少年画報社)は豊久を主人公とするアクション漫画で、アニメ化もされている。関ケ原合戦で瀕死となった豊久が異世界に送られて復活し、他界しているはずの織田信長や那須与一と出会い、共に戦う姿を描く。
同展では、作者の平野耕太さんによる67点の原画を紹介する。「最近は直筆で描く漫画家が少なくなり、原画展を行える作者も減っている。今も直筆を続ける平野さんの原画からは、迫力あるタッチが伝わってくる」と仙巌園・学芸員の岩川拓夫さん。
展示は御殿内の中庭に面した畳の部屋で行われており、日本刀の展示と共に戦国武将を描いた原画を「和のしつらえ」で演出している。
園内のショップでは、島津の丸の十字が入ったマスク(1,600円)、「豊久、帰還」の文字とイラストが入ったトートバッグ(1,800円)、豊久のイラスト入り甚平(1万1,000円)など、ドリフターズのオリジナルグッズも販売。ほか、薩摩金山蔵とドリフターズがコラボした金箔入りの梅酒(1,760円)も用意する。
会場では、ドリフターズに弓の名人・那須与一が登場することから弓矢体験会(6本=500円)も行っており、扇の的を射抜いた人には「那須与一缶バッジ」を進呈している。
岩川さんは「近年、ドリフターズを通じて若い世代に豊久が知られるようになった。漫画ファンはもちろん歴史ファンも、原画展を通じて生誕450年をお祝いしてもらえれば」と話す。
開園時間は9時~17時。仙巌園御殿入場料のみ(大人=1,500円、小人=750円)。弓矢体験は9時30分~16時30分。10月4日まで。