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鹿児島・天文館で装丁家・平野甲賀さん出版記念展 「架空装丁」シリーズも

平野甲賀さんが装丁を手掛けた小野二郎著「ウィリアム・モリス研究」

平野甲賀さんが装丁を手掛けた小野二郎著「ウィリアム・モリス研究」

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 鹿児島・天文館のギャラリー「OWL(オウル)」(鹿児島市東千石町)で1月22日から、日本を代表する装丁家・グラフィックデザイナー平野甲賀さんによる画文集「平野甲賀と」の刊行記念展が開かれる。

82歳になった今も現役でデザインを手掛ける平野甲賀さん

 平野さんは1938(昭和13)年、旧朝鮮・京城(現ソウル)生まれ。沢木耕太郎さんの「深夜特急」(新潮文庫)シリーズや椎名誠さんの作品など、手掛けた装丁は7000冊を超える。1964(昭和39)年から1990(平成2)年にかけては当時のカウンター・カルチャー(対抗文化)の旗手であった出版社・晶文社のほぼ全ての本の装丁を手掛けた。

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 同展では、平野さんが手掛けてきた装丁の代表作品や、「こんな本の装丁を頼まれてみたかった」というコンセプトの幻の装丁作品「架空装丁」シリーズのほか、平野さんによる装丁の書籍100冊ほどを展示する。

 オウル店主の馬場拓見さんは「以前書店に勤めていたこともあり、平野さんが多く装丁を手掛けてきた晶文社の本にとても思い入れがあった」と話す。同画文集の版元である「BOOK AND SONS」(東京都目黒区)が取引先だったことがきっかけで刊行を知り、同展を実現した。開催は東京に続き、鹿児島が2カ所目。

 「(平野さんの作品は)おおらかで、大胆で、でも緻密。何よりそのインディペンデントな空気感がいい」と、馬場さん。「その『描き文字』の世界観、そしてモニターでは伝わらない、リトグラフをはじめとする印刷の質感や発色にも注目してもらえれば」と来場を呼び掛ける。

 営業時間は11時~19時。入場無料。2月15日まで。