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鹿児島の獣医師が種子島でTNRに協力 地元ボランティア団体と連携し累計675匹に

種子島の公民館で避妊去勢手術を行う「ル・オーナ ペットクリニック」の浜崎菜央院長

種子島の公民館で避妊去勢手術を行う「ル・オーナ ペットクリニック」の浜崎菜央院長

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 鹿児島・坂元町の動物病院「ル・オーナ ペットクリニック」(鹿児島市坂元町)の浜崎菜央院長が「犬猫と共生できる社会をめざす会(共生の会) 鹿児島」(鹿児島市)の支援を受けながら、種子島での「TNR」に協力している。

会場に並ぶ捕獲された猫

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 TNRは、野良猫を捕獲(Trap)し、不妊手術を行って(Neuter)から元の場所に戻す(Return)活動。浜崎さんは「どうぶつ基金」への協力病院として、同クリニックでも毎日避妊去勢手術を行っているが、2019年10月には共生の会と共に屋久島で協力を始め、1年半で約900匹に手術を行った。その活動を知った種子島のボランティア団体「島neco会」(西之表市)が共生の会と浜崎さんに相談を持ち掛け、昨年9月20日には種子島での第1回を実現した。1月19日・20日には第5回を終え、手術は累計675匹に及んだ。

 種子島には休診日を利用して月1回出張するという浜崎さん。高速船の第1便で島に渡り、夕方まで手術をこなし、翌日も朝から最終便の時間まで施術を行う。島の公民館を借りた会場にはメス用とオス用の手術台を設置し、何百という器具を整然と並べ、1泊2日の滞在で平均して130匹の手術をこなす。

 猫は「島neco会」「種子島 さくら猫の会」(中種子町)、「南種子町 猫の適正飼育を推進する会」(南種子町)の3団体が集める。野良猫に餌やりをしている人や多頭化に悩む人と交渉し、TNRの一環で手術費用が抑えられることなどを説明。浜崎さんが来る日までに何軒も交渉を行い、手術前日には捕獲器を設置するためのサポートなども行う。

 運営の中心的な役割を担う「島neco会」は2019年に結成。主要メンバー4人、サポーター9人。代表の井上留美さんは「周りに野良猫がだいぶ増え、苦情も耳にするようになった。仕方なく増えてしまったと困っている人もいる。この問題をどうにかしようと、共生の会や浜崎先生に相談した。先生は種子島に住んでいたこともあり、島猫のことをよく考えてくれる。この縁に感謝したい」と話す。

 浜崎さんは鹿児島で起きている多頭崩壊への対策も模索している。「昨年から多頭崩壊の案件が多くなっている。一つの家に猫が密集し近親交配が起きるため、問題はより大きい。最初の1匹に手術をするかどうかで大きく分かれる。その費用が足かせになっているのであれば、その負担を減らすようサポートしていきたい。寄付金を集める活動も進めて行く予定」と意気込みを見せる。

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