三島村観光協会(鹿児島市名山町)が11月11日、三島村の黒島で栽培される黒島ミカンを使った「MISHIMA BOTANICAL CIDER(ミシマボタニカルサイダー)」を発売した。
薩摩半島南端と屋久島のほぼ中間に位置し、竹島・硫黄島・黒島の3島から成る三島村。黒島で栽培される黒島ミカンは「鹿児島の特産品『桜島小みかん』の原種と言われ、香りがとても強い。島民の間では魚料理や焼酎の香り付けに使われる」と同会事務局長の日高真吾さん。
ミシマボタニカルサイダーは黒島ミカンエキスにシナモン、クローブ、カルダモンなど8種類のスパイスやきび砂糖を加えた瓶入りの炭酸飲料で、プロデュースは商品やメニューの開発を行うテンダリーの満留隆一さんが手掛けた。
瓶のロゴには三島村がアフリカのギニア共和国と伝統打楽器「ジャンベ」を通じて交流してきた背景に由来する「緑・黄・赤」の組み合わせ(ラスターカラー)やモダンな白い英語書体を使う。「全国にも世界にも通用するデザインを目指した」と満留さん。黒島ミカンはまだ知名度が低いため、「飲む人が中身や製造地にまで興味を持ってくれる」デザイン性を求めたという。
ラベルには飲む前にゆっくりと上下を180度ひっくり返す飲み方のイラストも付けている。「瓶底のスパイスが下に落ちていき、均一に行き渡ったら飲み頃」と日高さん。
今年は1500本を販売する。日高さんは「来年は本数を増やし、三島村の一つの産業としていきたい。活火山硫黄岳、露天温泉、仮面神メンドンなど観光資源にあふれた三島村について知ってもらうきっかけになれば」と期待を込める。
内容量は200ミリリットル。希望小売価格は380円。三島村観光協会のほか、スパイスカレー店「17ZUMA」(東千石町)、照国オリーブラボ(城山町)などで販売する。