鹿児島・朝日通りの産業会館近くに4月1日、自立訓練・就職移行支援を行う「Goodjob campus(グッジョブキャンパス)」(鹿児島市泉町)がオープンした。経営はサクラバイオ(下福元町)。
人材派遣の「清友」(大黒町)や就労支援の「ミエルカ」(同)と共に「グッジョブグループ」を運営する同社。未就学児から小・中・高、大人まで、幅広い世代に向けた障がい福祉サービスを展開する中、社長の宮之原綾子さんの「社会に出る前に必要なことを学べる就職予備校があれば」という思いから開講した。
対象は18歳~24歳。障がいや特性のある人のほか、不登校になり通信教育で高校は卒業したもののその後どうしていいか分からずにいる、人間関係がうまくいかず転職を繰り返すなどして「ひきこもり」の状態になっているなどの若者の相談にも応じる。
コースは「STEP1=自立支援コース」「同2=就職準備コース」「同3=就職実践コース」と3段階に分かれる。新規卒業者の場合は1からのスタートで、1・2で最大2年、3は同2年。就職実践コースでは、グループ企業の「天文館果実堂」「水族館の果実堂」での実習も行う。費用は障害者総合支援法に定められた利用者負担額。
宮之原さんは「就職をゴールにするのではなく、そのために必要な土台を作る場。自分の得意なこと・苦手なことを理解して人に説明できる力、苦手なことには適切に助けを求めながら成長し、就労を継続できる力を育てていきたい。自閉傾向のある人ほど仕事ができることを知っていて採用するIT企業もある。今後の人生を自分らしく生きるための貴重な時間になるはず」と話す。
4月23日には信州大学医学部子どものこころの発達医学教室の本田秀夫教授の講演会も開く。会場はセンテラス天文館6階ホール。参加無料。定員は80人。同グループサイトにある専用QRコードからの申し込みが必要で、締め切りは今月20日。Zoomでのオンライン配信も行う。