鹿児島・名山堀(めいざんぼり)の「新町飲食店通り会」(鹿児島市名山町)が現在、共同トイレ改修に向けてクラウドファンディング(CF)で協力を呼びかけている。
「昭和レトロな町並み」を残す名山堀。鹿児島市役所にほど近く、昔懐かしい風情が残るグルメスポットとして知られる。同地区内の共同トイレが老朽化していることから、周辺の飲食店13店で構成する同会が改修のための支援を募るプロジェクトをCFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で立ち上げた。
共同トイレができたのは昭和40年代。これまで同会が毎月積み立てを行い改修や補修の費用に充て、当番制で毎日掃除してきた。ここ数年は老朽化で配管が詰まり排水に支障をきたす問題が生じ、その度に5万~7万円をかけて業者に清掃を依頼。さらに配管を入れ替える工事に最低でも200万円以上かかることが分かったという。
私設トイレのため行政からの援助を得ることもできず、同会はCF導入を決めた。11月1日にプロジェクト開始。地元テレビや新聞も報じ、同15日には最初の目標金額200万円を達成。ネクストゴール300万円も1カ月後に達成した(同時点で支援者は268人)。
名山堀の応援団長で、同プロジェクトを中心となって進めてきた門間ゆきのさんは「初めてのCFで開始前は不安だったが、こんなにも多くの方に協力を頂けて感謝の気持ちでいっぱい。名山町はいろいろな方に愛されて応援してもらえる、いい街だなと感じ、もっともっとこの街を魅力的にしたいとチームメンバー一同、気持ちが高まった」と話す。CF締め切りまで、あと9日。「一人でも多くの方に、プロジェクトのこと、名山堀のこと、共同トイレのことを知ってほしいと思い、ラストスパートもコツコツ頑張りたい」とも。
12月には10種類の新しいリターンも追加した。中には元新聞記者の門間さんが「あなたの記事を書きます」というリターンもある(3万円支援の場合。3人まで)。
12月28日まで。