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天文館に保育園 地域交流スペース・総菜店併設し食育にも注力

テンパーク通りの金海堂ビル

テンパーク通りの金海堂ビル

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 天文館のテンパーク通りに来年4月、保育園が開園する。今年4月、霧島市に開設された、ひより保育園(霧島市国分新町)の姉妹園で、内閣府が待機児童における問題の解消と、仕事・子育ての両立を支援する目的で進める制度「企業主導型保育事業」によるもの。

ひより保育園での味噌づくりの様子

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 同事業は、社会保険加入事業所が負担している「子ども・子育て拠出金」を財源としているため、社会保険未加入のパート社員を含めた、社会保険加入事業所の従業員の子どもを優先的に預かることや、認可保育園と同等の保育士配置基準・施設基準で運営することなどが定められており、全定員の約半数は地域住民の子どもも受け入れることができる。近隣の企業と提携し、事業所内保育所をシェアするような形も取れるため、企業側は自社で事業所内保育所をつくらなくて良いというメリットもある。

 「天文館に、人が集える保育園を作りたい」と話すのは「そらのまちほいくえん」代表の古川理沙さん。同園は、江戸時代に天文観測所があった、という天文館の歴史から、園の名前を決めたという。ビルの1階から3階までを改装して開園するが、一部を保育スペースと分け、地域との交流スペースや一般の人も利用できる総菜店を併設するという。総菜店部分は同事業の助成金では作れないため、現在クラウドファンディングサイトで資金を募っている。

 古川さんは「ひより保育園で毎月行っているみそや初夏の梅干し作り、日々の活動の時間に時々行われる給食作りなどを、そらのまちほいくえんでも計画している。社会に出る時に必要なことは、食を通して知ることができる。生産者が分かる旬の食べ物を自分たちで調理し味わうことで、人としての土台の部分が豊かに育つと思う」と話す。「子どもでもきちんと教えれば理解する。忙しい保護者の方々に代わって食育をすることで、子どもたちに生きる力をつけてあげたい」とも。

 「天文館地区の方々と一緒に、昔のように地域全体を子どもの育つ場にしたい。子どもたちが大人になったとき、帰りたくなるような場所になれば」と意気込む。

 2018年4月開園予定。

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