「PROMISE金融経済教育セミナー」が5月25日、鹿児島県立串木野高校(いちき串木野市美住町)で開かれる。
同校ではお金に関する知識を生徒に学んでもらうため、各学年それぞれに応じた内容のセミナーを継続的に実施しているが、今回受講するのは入学して間もない1年生31人。高校入学を機にスマートフォンを利用し始める生徒が多くなり、夏休みに入るとアルバイトをして収入を得るケースも増えることなどからこの時期の開催を決めたという。
講師は金融被害防止の啓発や金融経済教育の普及などに取り組む「鹿児島お客様サービスプラザ」(鹿児島市東千石町)から専門家を招聘(しょうへい)。インターネットを介した犯罪やSNSによる被害の拡大など、お金にまつわるトラブルを中心に実際に起こった事例を紹介する。中でも、ワンクリック詐欺については生徒が参加する寸劇を交えながら学んでいく予定だ。
主催元である「SMBCコンシューマーファイナンス株式会社」(東京都中央区)ではCSRの一環として全国18カ所にお客様サービスプラザを設置。お金に関する相談窓口としてサービスを提供しているほか、「生活設計・家計管理」「ローン・クレジット」「金融トラブル」をテーマとしたセミナーも無料で行っている。正しい知識の習得と適切な判断をするための支援を目的とした同セミナーは、2011年以来延べ75万人以上が参加し受講者の反応も良好だそうだ。
情報化に伴って世の中が便利になることとは反対に、複雑化していく社会を理解するのは非常に困難になっている。鹿児島県警本部による県民へのアンケートでは、ここ1年間で自分や身近な人が犯罪に遭遇する不安が少なくなったという回答は増加している一方、情報の氾濫やそれを入手する容易さ、青少年への教育が不十分なことは不安要因であり、身近な犯罪への不安として詐欺やインターネットを利用した犯罪が挙がっているという。
現在、国会では成人年齢を20歳から18歳へ引き下げる民法改正案が審議されている。もし成立すれば18歳から親の同意なくさまざまな契約を交わすことも可能となるが、悪質商法などによる消費者トラブルに巻き込まれやすくなるとの指摘も多い。同社では若者の金融リテラシー向上を引き続き支援し、さらに社会的責任を果たしていくとしている。
開催時間は13時45分~14時35分。問い合わせはSMBCコンシューマーファイナンス広報CSR部(TEL 03-3543-7360)まで。