鹿児島・平之町のギャラリー「art space&shop haru(アートスペース&ショップ ハル)」が6月28日で1周年を迎えた。
デザイン事務所「ハル グラフィック」が運営する同ギャラリー。昨年はカスタマイズされたブライス人形やリカちゃん人形を展示した「カスタムドールの世界展」や、鹿児島の森を撮り続ける写真家・古藤光久さんの個展「精霊たちの森」、今年に入り、調所広郷(天保山公園)や俊寛の像(薩摩硫黄島)の作者・木佐貫煕(きさぬきひろし)さんの初個展などを開いた。
6月には、社長の三浦功二さん自身の写真展「映画のモデルになった東京・東村山のさくら写真展 SAKURA」も開催。三浦さんが30年余りを過ごした東京・東村山に咲く桜の写真を展示した。「コロナで亡くなった志村けんさんの出身地の桜を見たいという方も訪れ、たくさんのご縁ができた」と三浦さん。
9月11日からは1周年企画展「:trunk: chiyoの物語り~世界中を旅するトランクケースの中の住人たち~」を開催している。東京で活躍する横浜出身のイラストレーター、chiyoさんが鹿児島で初めて開く個展で、原画の展示販売のほか、絵本やポスター、ポストカード、マグカップや布人形、マグネットなどの雑貨も販売する(入場無料)。
ギャラリーの奥には、同社デザイナーで、カスタムドール作家のatelier Nina(アトリエ ニーナ)さんが運営するアートショップもあり、ハンドメード作品やドール関連作品、東京・大阪で活動するアーティストがデザインした衣料や本革シューズ、着物などを販売している。アトリエ ニーナさんは世界から応募があるブライス人形カスタマイズの人気投票「ブライスビューティコンテスト」で2010(平成22)年、ミスポピュラリティ部門・3位に入賞したことがきっかけで作家活動を始めたという。今年1月にはオンラインショップもオープンした。
三浦さんは広告代理店のクリエーティブディレクターを経て独立。10年間、東京都東村山市で広告デザイン事務所を経営していたが、母の他界がきっかけで昨年4月、生まれ故郷の平之町にUターンして開業に至った。「これからアート作品を描きたい、作ってみたい方を全力で応援していきたい」と話す。
今後のギャラリー展開については、「コロナ対策を徹底しながら、心が豊かになるアート作品を紹介していきたい。高額な作品だけではなく、普段の生活で使えるアートグッズの作家さんも紹介していくので、ぜひ期待いただければ」と意気込む。
営業時間は10時30分~17時30分。水曜・木曜定休。