姶良・かもだ通り商店街の老舗「お菓子の松栄堂」(姶良市加治木町本町)が1月25日、リニューアルオープンした。
1925(大正14)年に和菓子店としてオープンし、今年で96年になる同店。現在は3代目社長の森田康之さんが洋菓子店で修業した経験から、和菓子から洋菓子まで幅広く扱っている。「人々のお出掛け先に選ばれることが少なくなった商店街を活性化したい」という思いからリノベーションを行った。
店内には新たにカフェスペースも加え、街並みが見えるカウンター4席を新設。商品の陳列棚や装飾品には創業当時使われていたものをリメークして使う。「今までの店の歴史をたどれる、温かみのある落ち着いた雰囲気の店内」に仕上げた。
代表的な商品は黒糖と山芋を使って仕込んだ生地に小豆粒あんを包んで上げた「和尚さん饅頭(まんじゅう)」(60円)。「黒糖の丸いまんじゅうが、お坊さんの頭を想像させるので、姶良・加治木町の安国寺にゆかりある高名な坊さんにあやかって名付けられた」という。ほか、国産の卵と米飴(あめ)を使ってオーブンで焼き上げた「カステラ」(600グラム=2,000円)や、1枚のカステラから少量しか取れない部分を使った「カステララスク」(1袋90グラム=600円)も用意する。
カフェでは、店で販売する全ての菓子類と共に、コーヒーや紅茶(以上400円)のほか、台湾直送のタピオカドリンク(480円~、価格は全て税別)などを提供する。
森田社長は「大きな窓から外もよく見え、街角にあるので待ち合わせにも最適。かもだ通り商店街を訪れるきっかけになるような店になれば」と期待を込める。
営業時間は9時~18時30分。火曜定休。