「アフロマンス」名義で活躍する鹿児島市出身のイベントクリエーター・中間理一郎さんが、同市内で今月開催予定の体験型イベント「マグマやきいも電車」の企画を手掛けている。主催は鹿児島市。
泡にまみれるパーティー「泡パ」ムーブメントの立役者で、野外フェス「泡フェス」の全国展開や、街なかを300メートルの巨大スライダーで滑る「Slide the City」、120万枚の花びらに埋もれるバー「SAKURA CHILL BAR by 佐賀」などを手掛けてきた中間さん。鹿児島では「泡パ」に関連したイベントをこれまで3回行っているが、行政と共に大きく展開するイベントを手掛けるのは今回が初めて。
「純粋に自分がワクワクするという気持ちに向き合い、まずはとことんやってみるのが自分のスタイル」だと言う中間さん。「武町に住んでいた祖父が桜島をひたすら描く油絵の画家で、幼少のころから絵を習いに通っていた。自由に妄想を膨らませ、スケッチブックに描くことは日常的にやっていたので、想像力を膨らませたり、答えのない白紙のキャンバスに何かを描いていったりする楽しさは、(今のクリエーティブな仕事に)かなり影響があったと思う」と振り返る。
子ども時代は「自然が豊かで、山もあり、海もある鹿児島の環境で、昆虫採集からキャンプ、サバイバルゲーム、釣りまで、たくさんのアクティビティーに興味を持ち体験できた」という。そうした環境も「自分がワクワクすることをとりあえずやってみる。そして、やり始めたらとことんやってみる」という「凝り性」な現在のスタイルに影響した。
「マグマやきいも電車」は、ガイドによる案内付きの路面電車で市内を回遊しながら、鹿児島産の焼き芋4種を食べ比べるもの。鹿児島市PRキャラクター「マグニョン」のぬいぐるみを席と席の間に配置してソーシャルディスタンスを取り、焼き芋を食べているような絵柄のマスクも進呈する。
鹿児島のイベントクリエーターらに向けては、「(感染症対策を)やらなきゃいけないネガティブなことではなく、ポジティブな発想に転換すれば、いろいろなやり方やアイデアも生まれてくるはず。気持ちがふさぎがちな、この状況だからこそ、心がワクワクする体験を届けていくことは必要なはず。頑張って、鹿児島を元気にしていきましょう」と呼び掛ける。
「マグマやきいも電車」の事前申し込みは、既に定員に達している。