濵田酒造（いちき串木野市）が2月23日、新しい麦焼酎「CHILL GREEN（チルグリーン）spicy ＆ citrus（スパイシー・アンド・シトラス）」を発売する。

　サツマイモ基腐病（もとぐされびょう）などの影響で芋焼酎分野に厳しい環境が続く中、麦焼酎市場に「新しい風を送り込もう」と新ブランド開発を進めた同社。2018年に発売した芋焼酎「だいやめ」が「ライチの香り」を特徴とし、女性や若者など焼酎になじみがなかったエントリー層に支持され出荷数を大きく伸ばしたことから、その成功例を踏襲した。

　「だいやめ」が「香り系」といわれるのに対し、今回は「ボタニカル系」を展開。香り付けの原料に使ったのは台湾や中国の一部地域のみで収穫されるスパイス「マーガオ（馬告）」。「レモングラスのような爽やかなかんきつ系の香りを持つ」という。発酵時の醪（もろみ）に最適なタイミングでマーガオを添加することにより香味を抽出、「特徴的なかんきつ香とサンショウのようなスパイシーさ」の麦焼酎に仕上げた。

　ブランド名は、「落ち着く」「リラックスする」を意味する英語「chill out（チルアウト）」と、「ボタニカル」「ナチュラル」のイメージにつながる「green（グリーン）」をかけ合わせた造語。「慌ただしい日々の生活の中で、少しでも『ゆったりと自分らしく過ごせる時間』に寄り添えるブランドでありたい」との思いを込めた。ラベルデザインにはマーガオの木のイラストをあしらう。

　飲み方は「炭酸割りがお薦め。好みの割合で香りと味わいが変わる」と同社広報の川野修郎さん。「スパイスの利いたエスニック料理や唐揚げ、スナック菓子、デザートとの相性もいい。食中・食後と幅広く楽しんでもらえれば」とも。

　価格は1,419円。現在、オンラインショップ「Shochu.Life」で先行予約を受け付けている。23日以降は県内外の酒販店や一部のスーパーマーケットで販売する。