人材育成研修などを手がけるKCL(鹿児島市呉服町)が4月、起業家育成スクールとシェアキッチンを組み合わせた「女性起業家育成360事業」の第3期を始める。
2年間の伴走型スクールとして昨年4月、コワーキングスペース「HITTOBE(ヒットベ)」(呉服町)などを会場に同社が始めた。受講生は財務・税務を含めた事業計画書、メニュー開発などに関する講座(全10回)を受けた後、約1年半にわたり実際の店で経験を積みながら経営を学べる仕組み。
昨年9月には「よかど鹿児島」(金生町)2階のフードコート内にシェアキッチン店舗「キッチン360」をオープン。現在、1期生として参加した20~60代の女性7人が出店している。実践しながら経営やマーケティング、デジタル活用を学び、2024年春の自宅開業やネット販売、キッチンカーなど、それぞれの開業スタイルを目指しているという。
第3期では4月~10月に講座を行い、その後、「キッチン360」で経営実践し店舗運営に携わる。対象は飲食関係で起業を目指す女性で、学生のうちに経営の経験を積みたい人、副業で考えている人などのほか、「2店舗目を出店したい」「女性従業員にマネジメント経験を積んでほしい」など既存店からの参加も可能。ペア受講の場合のみ男性も参加できる。
学費(2年分)は、通常受講=27万5000円、開業経験者=16万5000円、ペア受講=2人で33万円。
同社の中川恵美子社長は「受講生は、起業はしたいが何から手を付けていいかわからないという人がほとんど。少しでも興味があれば説明会に足を運んでもらえれば」と呼びかける。「本業を続けながら起業してみる『お試し起業』のような人も歓迎」とも。飲食以外の分野については秋の開講を予定する。
説明会は3月31日まで、ヒットベで随時、開いている。開催時間は10時~17時(時間は相談)。土曜・日曜・祝日は相談可。