「かごしま水族館」ハンドウイルカの赤ちゃん、一般公開始まる

寄り添って泳ぐハンドウイルカの母子

寄り添って泳ぐハンドウイルカの母子

  • 0

  •  

 「いおワールド かごしま水族館」(鹿児島市本港新町、TEL 099-226-2233)で3月24日、今月5日に生まれたハンドウイルカの赤ちゃんの一般公開が始まった。

[広告]

 雄のラスター(推定21歳)と雌のミルキー(同11歳)との間に生まれた雄の赤ちゃんで、同館では7例目の出産となる。春休み期間に入ることと、授乳が安定していれば約2週間で母イルカに余裕ができ始めると言われていることから、それまで制限していた観覧エリアを段階的に開放していく。

 母親のミルキーと赤ちゃんの様子を見ることができるのは、普段ならイルカショーが行われる「イルカプール」のスタンドと、モニターに映る水中カメラの映像のみ。4月2日からは地下2階の「出会いの海空間」も開放する(観覧はパーテーション越し)。

 赤ちゃんは体長約1メートル20センチ、体重約20キロ(共に目測)。約30分間隔でミルキーからミルクをもらい、生まれた当初からすると「ふっくらしてきたのでは」と海獣展示係係長の久保信隆さん。2頭は常に寄り添って泳いでいるわけではなく、最近では(同じ水槽内にいても)離れている時間も増えてきたという。赤ちゃんはよく鳴き、「母親と距離があるときに鳴いて呼んでいるようにも聞こえる」とも。

 イルカの1年生存率(生まれてから1年後に生きている確率)は2割程度。母イルカと離すことが難しい(授乳など)ため、何かが起こったときに人の手での治療が難しい。同館ではほかのイルカとの対面や離乳の時期を早めるとしている。久保さんは「今回が初めての出産成功例。赤ちゃんが大きくなっていく成長過程は自分たちの知らない世界。きちんと記録を取って2頭目、3頭目の繁殖に生かせるよう、情報収集に努めたい」「母親からもらった免疫が切れてくれば病気になりやすくなる。今後は運動能力も高くなるので、(壁にぶつかる、飛び出すなどの)事故にも注意したい」と表情を引き締める。

 開館時間は9時30分~18時。入館料は、大人=1,500円、小人(小・中学生)=750円、幼児(4歳以上)=350円。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース