かごしま水族館「ハンドウイルカ」の赤ちゃん、「2頭目はいつ?」-期待高まる

出産間近のテンテン。「いつ生まれてもおかしくない」状態。

出産間近のテンテン。「いつ生まれてもおかしくない」状態。

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 5月30日に開館15周年を迎えた「いおワールド かごしま水族館」(鹿児島市本港新町、TEL 099-226-2233)では、3月に出産した雌のハンドウイルカ・ミルキー(推定11歳)に続き、テンテン(同11歳)が出産間近だ。

テンテンと同居中のミルキー親子

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 ハンドウイルカの出産の目安として、体温が下がると1~2日で生まれることが分かっている。5月初めにその兆候が見られたため、近く出産すると思われたテンテンだったが、5月30日現在、まだ生まれていない。テンテンは3度目の妊娠で、初の成功に期待がかかる。

 展示課係長の中畑勝見さんによると「(陣痛に耐えるように)体をくの字に曲げるなど、いつもと違う様子を見せていたが、最近は落ち着いたよう。陣痛が遠のく(治まる)のはあまり無いことで、引き続き経過を見守る」。もともと5月初めは出産には少し早く、出産予定日は5月末~6月ごろだった。「いつ生まれてもおかしくない状況」と話す。

 テンテンがいる場所は、普段イルカショーが行われる「イルカプール」。雄のラスター(同21歳)を同じ父親に持つ赤ちゃん(雄、3月5日生まれ)と母親のミルキーが同居する。群れで子育てをする習性があるため、テンテンも赤ちゃんの相手をしたり授乳のそぶりを見せたりすることもあるが、やはり普段に比べるとおとなしく「ゆっくり漂ったり呼吸する以外は、プールの水底でじっとしていることが多い」という。

 一方、テンテンと同居中で3月に生まれたばかりの雄の赤ちゃんは、特に病気やけがもなく順調に成長している。力もついてきたため、最近では勢いよく泳いだりジャンプを頻繁にしたりするようになった。スタンドからも観賞できる「イルカプール」では、ジャンプして姿を見せる赤ちゃんイルカが来館客を楽しませる一方、「プールから飛び出してしまわないか」と職員をひやひやさせている。

 警戒心が強く職員にも触らせないため正確な数字は不明だが「体重は倍くらいになったのでは」と中畑さん。30分おきの授乳が続くなか、そろそろ親と同じ餌に切り替えていくという。「授乳と並行して行うが、授乳が減ると親からもらっている免疫も落ちていく。これからが大切な時期」。生まれてから無事に1歳を迎えることができるのは10頭に2頭だけ(日本の水族館の統計)、という現状に立ち向かうことになる。

 テンテンの出産が成功し落ち着けば、まだ名前の無い赤ちゃんイルカたちの名前を募集する予定。現在、同館にいるハンドウイルカは7頭とおなかの中にいる小さな1頭。今年の「かごしま水族館」では8頭のイルカの群れが見られるかもしれない。

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