鹿児島県南九州市の農業ブランド「TELLAS」(南九州市知覧町)が4月6日、自社で栽培する「モリンガ」をパウダー加工した新商品の販売を始めた。
半導体・電子部品製造を行う高槻電器工業(京都府久世郡久御山町)のアグリ事業部が運営している同ブランド。同社は2008(平成20)年のリーマン・ショックで受注の落ち込みを経験し、「今後は事業を2本、3本柱にすることが必須」と考え、新規事業を始めたという。
南九州市には以前から同社の関連工場があり、同市は緑茶栽培の盛んな地域であることから、農業関連の事業に目を向け、金峰町で自社製品「LEDライト」を使ったトマト栽培をスタート。さらに知覧町でオリーブの栽培も開始した。
さらに、健康意識の高い同社社長の一声により、昨年からモリンガの栽培も開始。モリンガは別名「ワサビノキ」とも呼ばれ、インドが最大の生産国。熱帯・亜熱帯地域で広く栽培され、90種類以上の栄養素を含むことから、「奇跡の木」と呼ばれるという。同事業部の山崎雄一朗さんは「調べてみて、その栄養価の高さに驚いた。鹿児島はモリンガが十分に育つ気候なので、春に植えて冬に収穫できる。本州に比べて、栽培期間が長いというメリットもある」と話す。
今回の新商品「鹿児島TELLASファームのモリンガパウダー」は、「手軽に取り入れてもらえるよう、パウダーとして開発した」と山崎さん。「水に溶かして飲むのもいいが、抹茶風味で味にクセがないので、スープや炒め物など料理にも使ってもらえれば」とも。
価格は1袋(7包入り)1,000円。「道の駅 川辺 やすらぎの郷」(南九州市川辺町)、「TELLAS」オンラインショップで扱う。